スタッドレスタイヤが止まる仕組み
そもそも「スタッドレス」タイヤって何?
私も含め、「冬タイヤ=スタッドレスタイヤ」が当たり前になっていますが、そもそもスタッドレスタイヤって名前の通り、
スタッド(鋲)
レス(なし)
タイヤ
サッカーや野球をやっているとスパイクシューズを履くと思います。
足の裏にイボイボをスタッドと呼びますが、このイボイボが付いたタイヤを「スパイクタイヤ」と呼びます。こんな感じ↓↓↓
弊社の社長世代からすれば当たり前のことなのかもしれませんが、昔はこんなイボ付のタイヤが一般的で冬はこんなタイヤの車が走り回ってました。しかし、金属がむき出しなので道路が痛む原因になるということで平成5年には舗装道路での使用が禁止されました(一部車両や原付などの適用例外はあり)詳細はコチラ
それに伴い各タイヤメーカーはイボイボのない「スタッドレスタイヤ」を開発する流れになったのでしょう。ちなみに北欧などではまだスパイクタイヤが走っているそうです。
氷の上が滑る理由
そんなこんなで普及することになったイボなしタイヤのスタッドレスタイヤですが、スパイクタイヤの代わりに本当になっているのでしょうか?なるのであればどのようにしてツルツルな路面で進んだり止まったりできるのでしょうか?
その前にそもそもどうして氷の上は滑るのでしょうか?
冷凍庫から氷を取り出した瞬間というのは実はあんまり滑りません。ですが、時間が経って少し表面が溶け出すと途端にツルツルとしてうまくつかめなくなります。
そう、氷が滑る原因は氷の表面の「水の膜」だったのです。
また、スケートシューズがとがっているので分かる通り、地面との設置面積が小さいと滑りやすくなります。つまり、氷の上で滑らないようにするためには
- いかに水の膜を除去するか
- いかに設置面積を大きくするか
がポイントになってくるわけです。
スタッドレスタイヤが滑らない理由
では実際にスタッドレスタイヤがどういう仕組みになっているのでしょう?
スタッドレスタイヤは大きな溝と小さめの溝(切り込みみたいなもの)と表面のしわみたいな微細な溝があります。
これらの大小様々な溝が地面とタイヤの間の水をかき出し、より設置面積を大きくすることに役立っています。
溝の状態もそうだけど、、、
スタッドレスタイヤのメカニズムはご理解いただけたかと思いますが、上記のことを踏まえるとスタッドレスタイヤは溝の形状が氷の上で止まれるかどうかに重要だということがわかると思います。しかし、もうひとつ大切なことがあります。
それはゴムの硬さです
タイヤの表面を触るとわかるのですが、スタッドレスタイヤの表面はしなる構造になっています。柔らかくてしなるタイヤの方がよりしっかりと止まります。タイヤはゴムでできていますので経年劣化します。ですのでいくらタイヤの表面のコンディションがいいからと言ってもあまりに古かったり保存状態が悪かったりすると性能は落ちるので注意が必要です!
何よりも安全運転が大切!
というわけで今回はスタッドレスタイヤについてご説明させて頂きましたが、どんなにいいタイヤを履いても滑るものは滑ります。特に朝の冷え込みが激しい中、突然太陽が出た時、トンネルの出入り口などといった滑りやすい状況には注意し、無理な追い越しやスピード出しすぎたりしないことが大切です。皆さんも安全運転で冬を乗り越えましょう!
今回はこの辺で(^^)